さくくま

最推しをただひたすらに全力で追いかけているだけ

5ヶ月間待ちに待った湊兄弟を堪能してきた

 

2020年8月7日公開「劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス」のネタバレを含みます。

 

 

 2020年8月7日。3月7日の公開延期から5ヶ月間待ちに待った「劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス」を観に行ってきたよ!
 控えめに行って、最高だった!トレギアがタロウの前で溶鉱炉に沈みながら親指を立てるシーンは涙なしでは見れなかった……。(ほぼほぼ間違ってないのが怖いよトレギア……)
 
 

ウルトラマンR/Bが真の意味で終わった

 この映画はウルトラマンタイガとタロウ親子がトレギアとの決着を果たす物語だけど、ウルトラマンR/Bの3人も去年の映画で取り逃したトレギアとの決着を果たした。そういう意味でもウルトラマンR/Bはこのウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックスで真の意味で終わったのだと、去年の映画から抱いていたモヤモヤが鑑賞後にはスッキリと晴れた気がした。
 さっきもこの映画はR/Bの真の終わりという話をしたけど、トレギアに対して並々ならぬ感情を抱いていたのは私だけじゃないと分かって心の底からなんか嬉しかった。嬉しいというか安心?みたいな。タイガのヴィランがトレギアだと知ったとき、R/Bの映画はタイガの為のただの布石や噛ませ犬のような扱いなのかと私は悲しかった。というより、悔しかった。何のために湊兄妹とリクくんはあんなにボロボロになりながら懸命に戦ったのかとそう思った。
 そして2019年7月、トレギアがヴィランとしてタイガに様々な嫌がらせをする物語が始まった。私はタイガを見ている間、ずっと心の中にモヤモヤしたものを抱えていた。ストーリーは面白かったし、タイガの中ではヒロユキとホマレ先輩の通称 外回り組が大好きだ。決してタイガが嫌いな訳では無い。でもずっと、トレギアを見る度に心の中がモヤモヤした。そのモヤモヤの正体はタイガが最終回を迎えても結局分からなかった。だけど、今回の映画を見てモヤモヤの正体が分かった気がした。このモヤモヤは多分悔しさなんだと思う。映画の中盤あたりで前回の映画*1で1番因縁のあるカツ兄が「自分たちがトレギアを倒しきれなかったからタイガが……」と責任を感じている旨の発言をするシーンがあった。それまでのストーリーで、トレギアは簡単に倒せる相手ではないというのは見せつけられていたから、観客は多分みんながみんな、湊兄弟のせいではないと口を揃えて言うと思う。それでもカツ兄はトドメを刺しきれてなかったと分かって、すごく悔しそうにそう言ったのだ。多分それは私がタイガを見ながら感じていた感情と同じなのかもしれないと、悔しそうな顔のカツ兄を見て私は思った。
 わりといろんな人が感想として言っていることだけど、イサミくんの成長すごいよね。まさかトレギアに対して人一倍怒り(多分、自分のこともあるけど、カツ兄のことだから戸井くんのことと綾香市の被害とかの方がウエイトが大きい気がする)を顕にするカツ兄を、冗談交じりに落ち着かせようとしていたんだから。カツ兄はああなるとわりと周りが見えなくなっちゃうことをイサミは知っているのと、イサミの方も映画のことが尾を引いているのかなとは思った。
 それと、その後のシーンでホマレ先輩がアイゼンテック社製のバイブス波観測機みたいの持ってて、タイガの地球にもアイゼンテックがあるんだなぁってなった……。イサミが「タイガの地球とは時間の流れが違う」って言ってたから、もしかしたらタイガの地球のイサミはR/Bのイサミより年上で、アイゼンテックに入社してバイブス波の研究しててあの製品が出来たのかな……とか考えてた。
 

急に始まるウルトラマンR/B感

 私は最初、タイガの映画にはニュージェネレーションが全員客演すると聞いたとき、「折角のR/Bの客演映画なのに……」とR/Bの2人があまり先輩として見せ場がないんじゃないかと心配をしていた。だけどそんな心配は無用だった。グリムドが初めて地球に現れたときに、ギャラファイ*2でブレスレットに込めた力を返してもらっていたのは湊兄弟しかいないという嬉しい演出!勿論強すぎる力に圧倒はされるんだけど、湊兄弟はしっかりとヒロユキ&タイガに対してニュージェネの先輩としての役割を果たしてくれた!嬉しくて嬉しくて堪らなかった……!湊兄弟がいつもどこからジャイロを出すのか謎なんだけど、この2人は何日間かあの白い重しを持ち歩いていたんだろうな……。(ルーブジャイロって案外重い)
 予告を見てからすごくすごく楽しみにしていた木の棒で作ったルーブスラッガーみたいなもので戦う兄弟は最高だった!ウルトラヒーローズEXPO*3とかで殺陣をする兄弟は見ていたけど、ヒロユキの前で先輩として生身で戦う湊兄弟は本当に本当にかっこよかった。どうやってあの身のこなしを身につけたのかは分からないけど(ショウとかが指南してくれたのかな)、タイガやヒロユキだけではなく湊兄弟もウルトラマンとして成長しているのを感じて嬉しかった。ってかあれ、特訓回*4で使ってたやつ…だよね……?
 あとなんだろうね。湊兄弟が普通に話してるだけなのに、急にウルトラマンR/Bが始まる。わりとギャラファイでもメインの後ろでわちゃわちゃしたり、2人だけ会話が緩かったりとR/Bの空気感だしてたけど、なんかもう別格だった。湊兄弟のシーンを抜粋して予告作って、R/Bの続編で来ましたって言われても違和感ないレベルでR/Bだった。ニュージェネクライマックスじゃなくて、例年通りだったらR/Bがタイガの映画乗っ取ってたんじゃない?ジードの映画もわりとオーブの2人の存在感半端なかったし。
 なんかもう、1番R/Bだなと思ったのが、ニュージェネたちが映画に出てくる最強形態に変身する中、ロッソとブルが「(グリージョいないから)俺らはルーブで行く?」と急に緩々な相談を始める。すると、「お待たせしました〜☆」と天使のように空から現れるグリージョちゃん。R/Bの映画を見てるのかと思った。その前にロッソ&ブルが戦ってるのがゴロサンダーってのも、R/B感があって面白かった。なんか分かってる〜!みたいな!そしてグリムド&トレギアを倒してタイガの地球から去る時の「ほら帰るぞ」っていう引率のカツ兄とそれに返事をする弟妹。宇宙空間に出てからなんて、すき焼きを楽しみに帰る3人。多分ウシオパパとミオママ的には、無事に帰ってきてねって意味なんだろうけど。ってか、カツ兄とイサミはミラノとカルフォルニアに帰らなくていいの?銀河クワトロマーケットの準備の為に帰国したの?それとも各国からウルトラマンで出てきちゃったから、実家でゆっくりしてから出国記録ないしウルトラマンで帰ろうって感じなの?そういう緩々なところ全部ひっくるめてウルトラマンR/Bなんだろうな……。あと、カツ兄は銀河クワトロマーケットの社長(手書き)になってたね。しかもちゃんとあやか星饅頭という菓子折りを持って行ってて偉い。依頼を受けてもらうには説得力のありそうなのがカツ兄しかいなかったんだろうね。銀河クワトロマーケットと社長だけ手書きだったけど、あの名刺はカツ兄のデザイナーとしての名刺なのかな。私も湊カツミの名刺が欲しい。
 

ウルトラマントレギアという男

 私は上記の通りR/Bの映画を見てからというもの、というかもう最初からトレギアが好きではなかった。だってトレギアのせいで先代のロッソとブルが死んだわけだし、湊兄弟は魂レベルでウルトラマンという業を背負ったわけだし(本人たち知らないけど)。でもトレギアがいなければR/Bという物語は始まらなかったんだよなと考えると頭を抱える。なんかもういろいろと悔しい。やっぱり好きじゃない。
 それでも、ニュージェネクライマックスを見て、なんだかトレギアが可哀想に思えてきた。いやまあ、多分タロウがなぜ親友のトレギアが闇落ちしたのか分からないから、軽率に戻ってこいって言えるんだと思うんだけど。タロウさん、自分の光が強すぎる自覚がなさすぎやしないか。トレギアはタイガみたいになにも知らないままでいられたら、闇に魅入られることもなかったのかな。トレギアは頭のいい種族だと思うから、いろいろ考えちゃったんだろうね。しかもトレギアはタロウに固執するあまりにタイガという個人をシリーズ通して全く見てなかったと思う。タイガと戦ってるのに、トレギアが見ているのは常にタイガの後ろのタロウ。トレギアは一度もタイガと真の意味で戦ってなんていなかった。それはこの映画でもそうだった。ニュージェネと戦ってるのに、見てるのは息子の誇らしい戦いを見ているタロウのみ。タイガのことは光の国に攻め込むために使う駒。タイガを窮地に追いやればきっとタロウが来てくれる。そんだけの存在。タイガは泣いていいと思う。やっぱりトレギアは好きじゃない。
 光と闇を持っているのが君たち人間だみたいな話をトレギアがしてたと思うんだけど(イサミのイケメン発言と、カツ兄からのツッコミ待ち顔に持っていかれて記憶が薄い)、トレギアは生まれ変わったら人間になれるといいなって思った。なんか、生まれる星を間違えちゃった気がする。トレギアにはそんな感想を抱いた。でも、やっぱりR/Bでのことは許すことはできないからこれからもトレギアが出てくる度に、私は好きじゃないと言い続けるんだとは思う。
 

実家のような安心感のあるE.G.I.S.

 私はタイガの中では一番、外回り組といわれるヒロユキとホマレ先輩のバディが大好き。テレビシリーズが進む度に急激にバディになっていく2人を見て、なにがあってどうなってそんなに仲良くなったの!?なんでそんなにバディ感を強めていってるの!?そのエピソードを教えてくれよ!とテレビの前でよく叫んでいた。しかもヒロユキ役である井上くんはイベントの度にホマレ先輩の話をしまくるし。なんで印象に残ったシーンの話でホマレ先輩役の諒太郎さんがラーメン食べまくった話をしているんだとイベント中に心の中で突っ込んだくらいには。
 そして、映画でも健在の外回り組のバディ感。バディというより、ホマレ先輩がヒロユキくんをめちゃくちゃ可愛がってる感じ。ホマレ先輩元来の人の良さが映画でも遺憾無く発揮されてた。でも、本編とは違って覚悟をしっかりと決めて事務所を出て行くヒロユキを信頼しているような顔で見送るホマレ先輩やE.G.I.S.の面々はすごく印象に残ってる。なんかそこからもヒロユキくんの半年の成長ぶりと皆が絆を更に深めていったのが分かった気がした。
 マグマ星人とマーキンド星人仲よすぎてめっちゃびっくりした……。マグマ星人の入院の付き添い?のマーキンド星人を有給じゃなくて休業だか休職扱いしてあげるE.I.G.S.ホワイト企業すぎる。カナ社長、E.G.I.S.の事務として私を雇ってください。Office系の知識なら中級か上級レベルなんでよろしくお願いします。
 

まとめ

 この映画、中毒性やばくない?観た翌日にはもう2回目観たかったし。最初から最後までクライマックス。息つく暇がない。湊兄弟&リクくんが出てきた!と思ったら、続々と現れるニュージェネたち。しかも登場の仕方がみんなかっこいい。でも、大地のシーンは前夜祭*5で「大地のヘッドホンでかっ!」って言われてて、それが気になりすぎた。確かにヘッドホンでかかった。カツ兄が出てきてからというもの、これでもかってくらい面白い展開で殴りに殴られた。やっと落ち着くのはトライスクワットとの別れのシーンくらいだったと思う。中盤はずっと観客は面白さと熱さでタコ殴りにされてる感じ。こんな短い90分は初めてだったんじゃないかな。観終わった後は「あー、面白っかった」ってしか感想が出なかったよ。なんか疑問とかを感じる暇もなく、面白いで殴ってくるから、そうやって見る映画なんだと思う。また近いうちに2回目観に行こうっと。
 
 

*1:劇場版 ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル

*2:円谷公式YouTubeチャンネル 「ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ」

*3:ウルトラヒーローズEXPO2019 ニューイヤーフェスティバル

生身で戦う湊兄弟はかっこいいし、演出も激かっこいい。DVDが出てるので見たことない人は見てほしい。

*4:本編 9話「ウルトラマンの名のもとに」

*5:ニュージェネキャスト集結『劇場版ウルトラマンタイガ』公開前夜祭

円谷プロの公式に総集編見逃し配信が配信されてる。